海峡横断部のため特殊設計となる標記鉄塔・基礎設計業務に短期間で鋭意取り組んだことに対して、 6月22日中国電力㈱山口ネットワークセンター様から感謝状をいただきました。
設計のエピソード
- ・短期間で、海峡横断を含む新設4基、既設3基の鉄塔・基礎設計を実施しました。
- ・海峡横断部のため径間長が長く横振れも大きいため、腕金長さと支持点間隔の組み合わせを繰り返し最適な装柱を選定しました。
- ・工期短縮のため、硬地盤の掘削量ができるだけ少なくなるよう、最適な深礎基礎の躯体長と躯体径を検討しご提案しました。
参考:外国大型貨物船による大島大橋衝突事故
- ・2018年10月に発生した外国大型貨物船の大島大橋衝突事故により水道管や光ケーブル、送電ケーブルが切断され、1か月以上の全島断水等、大島の住民生活に大きな影響が生じました。
- ・しかしながら電力供給については、66kV架空送電線1回線による別ルートからの送電により短時間で停電解消することができました。
- ・この恒久対策については、経年鉄塔建替えを前倒して、66kV架空送電線を2回線鉄塔へ建て替えることで、予備ルートの早期整備を急ぐとともに同様の事例を繰り返さない設備に改修することとなりました。(設計工期:9か月、2020年12月建替工事竣工)
大島二号支線海峡横断部鉄塔
(2020年12月建替工事竣工)
海峡横断部鉄塔配置のイメージ
- ・懸垂鉄塔:海峡横断の架空線を高位置で引き留めるための高い構造の鉄塔
- ・耐張鉄塔:長径間の大張力を引き留めるために、懸垂鉄塔の両外側に配置する低く剛構造の鉄塔