bye災マップ(土砂災害)

 豪雨災害の増加に伴う防災・減災ニーズを踏まえた新たな価値提案として、砂防分野で培った技術を活かし、高度な土砂災害ハザード情報【bye災マップ】の提供サービスを開始しました。2024年度にイノベーションテーマの一つとして活動した成果であり、今後は更なる技術の高度化を推進していきます。

bye災(ばいさい):byebye災害

サービス概要

これまで

行政版ハザードマップ

行政版ハザードマップ

行政のハザードマップは一定のルールでの氾濫を想定して設定されています。
「危険」を周知するため、広く安全側に設定されていることに加え、雨の量や詳細な地形は考慮されていないため、高度な防災計画の根拠資料として用いるには精度の不足が懸念されます。

  • ※1 背景地図は『地理院タイル 標準地図』を使用
乖離

令和3年8月豪雨による土砂災害事例(広島市)

行政版ハザードマップ

実際に土石流が発生した事例をみると、土石流はおよそイエローゾーンの中で氾濫していますが、イエローゾーンの中で土砂等が到達していないエリアもみられ、実際の被害とハザードマップには乖離があることが分かります。

  • ※1 背景地図は『地理院タイル 簡易空中写真』を使用
  • ※2 令和3年8月豪雨時による氾濫エリアは、土砂災害版令和3年8月の大雨(国土交通省 広島西部山系砂防事務所)を参考に記載
整合
整合

これから

bye災マップイメージ

bye災マップイメージ

bye災マップは、土石流シミュレーション技術を活用したハザード情報です。
詳細な地形データを用い、様々な降雨パターンでのハザードエリアの想定ができます。

この図は、令和3年8月豪雨災害の再現を試みた結果ですが、解析による堆積深は実際の土石流氾濫エリアと整合していることが分かります。
また、レットゾーンよりも下流で3mを超える堆積が想定されるなど、より詳細なハザード情報を得ることが可能になります。

  • ※1 背景地図は『地理院タイル 標準地図』を使用

Q & A

どんな時に役立つの?
取得予定の用地が安全なのか評価したい時や、社会福祉施設の避難計画、企業のBCP策定などに役に立ちます。
どんな条件で解析するの?
お客様のニーズに合わせて土砂災害分野のプロが想定すべき条件をご提案したうえで、降雨量を自由にご指定いただけます。
例えば、ご指定の土地に以下の雨を降らせてリスクを解析できます。
・H30年災害時降雨規模
・伊勢湾台風(S34年 死者4,697名)の雨量
レッドゾーンより危ないイエローゾーンってあるの?
あります。
イエロー・レッドといった警戒区域の指定は全国で一定のルールに基づいており、より正確な危険度の評価には本サービスのような個別の解析が必要です。
相談には何が必要なの?
データ等のご提供は不要です。
必要なデータは行政が公開するデータを当社にて取得いたします。

今後の展望

  • リアルタイムでの解析も技術開発しており、今後は大雨時の操業中止判断や社員の安全確保など、より安全・安心な地域社会の実現に向け新たな価値創造に取り組んでいます。
  • 洪水など他の分野への展開も順次取り組み、土砂災害以外も含めた総合的な災害リスク評価をご提供できるよう、技術開発とアライアンス強化を推進していきます。
  • 今後も多様なニーズに対応していけるよう、柔軟なサービス展開を進めていきます。関連するお悩みがございましたら、お気軽にお問い合わせください。
お問い合わせ先

河川砂防部 砂防計画課
TEL:082-256-3347
E-mail:CEC-byesai■cecnet.co.jp(■を半角の@に置き換えてください)