Ict

エネルギー・環境

流砂系における総合的な土砂管理への取り組み ICT 技術(3次元レーザ,画像処理,ICタグ等)を活用した高度な土砂管理

主な内容

 総合的な土砂管理とは,山地・山麓部,扇状地,平野部,河口・海岸部等の各領域で発生している土砂移動に関する問題に対して,砂防・ダム・河川・海岸の個別領域の問題として対策を行うだけでは解決できない場合に,各領域の個別の対策に留まらず,土砂が移動する場全体を流砂系という概念で捉えることにより,流砂系一貫として,土砂の生産の抑制,流出の調節等の必要な対策を講じ,解決を図ることを言います。
 中国地方では,最高峰(標高1,729m)からなる「大山」や「皆生海岸」を有する日野川流域が該当しています。日野川流域では,かつてたたら製鉄に伴う「鉄穴流し」が盛んに行われ白砂青松の海岸が形成されましたが,大正末期の鉄穴流しの終焉後,上流からの流出土砂の減少によって海岸侵食が始まりました。現在は,沿岸・海岸保全の問題を砂防域・ダム域・河道域・河口域・海岸域の各領域において,関係機関による連携した取り組みが進められており,平成27年3月「日野川流砂系の総合土砂管理計画」が策定されています。
 土砂の移動現象は,非常に複雑なため現時点での知見では予測できないこともあると考えられています。中電技術コンサルタント(株)では,総合的な土砂管理による土砂の量と質(粒径)のバランスのとれた安全で自然豊かな流砂系の実現を目指すために,高度な土砂移動モニタリング技術の開発と土砂移動予測モデルの精度向上に向けた様々な取り組みを進めています。

業務事例・論文発表・研究実績など

問合せ先

河川砂防部 TEL 082-256-3347